環境省は3月1日、平成25年度予算案の環境保全経費をまとめた。総額は1兆9326億円(前年度比26.2%増)で、このうち分散型電源導入促進事業費補助金、再生可能エネルギー等導入推進基金事業などに4916億円を計上した。
環境保全経費は地球環境の保全、公害の防止や自然環境の保護など環境の保全に関する政府の経費。今回計上された4916億円には、風力発電のための送電網整備実証事業費補助金も含まれている。前年度は5661億円だったが、前年度比で減額されたのは、原子力関連の立地対策費の見直しによる点が影響しているという。
さらに、災害等廃棄物処理事業費補助金など、物質循環の確保と循環型社会の構築のために1936億円、越境大気汚染対策推進費など大気環境の保全に2302億円、新規項目として放射性物質により汚染された土壌の除染など、放射性物質による環境汚染の防止に6980億円をそれぞれ計上した。今回の予算案では、東日本大震災で発生した災害廃棄物の処理が進んだこと、環境基本法が適用されなかった放射性物質による大気の汚染、水質・土壌汚染の防止が環境基本法の適用とされたことなどを踏まえて編成した。