独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC、河野博文理事長)は、6月18日、豪州ウィートストーンLNGプロジェクトへの日本企業の参画について、パンパシフィックエネルギー(以下「PE社」)を資産買収出資対象として、また、PE社の子会社PE Wheatstone Pty.Ltd.(以下「PEW社」)を債務保証対象として、それぞれ採択した。
ウィーンストーンLNGプロジェクトは、シェブロンをオペレーターとして推進されている豪州最大規模のLNGプロジェクトのひとつで、西豪州アシュバートン・ノースに建設予定の2系列合計年間890万tの処理能力を有する液化・出荷設備及び豪州国内向けガス供給設備並びに海上ガス田生産設備で構成されるプロジェクト。
陸上の液化設備等は、シェブロン(権益比率72・14%)、アパッチ(同13%)、クフペック(クエート)(同7%)、シェル(同6・4%)及び九州電力(同1・46%)のそれぞれの子会社が権益を保有し、液化のための原料ガスは、ウィーンストーン及びイアゴ・ガス田(シェブロン他)並びにジュリマー及びブルネロ・ガス田(アパッチ及びクフッペ)から供給される予定で、2016年にLNGの出荷開始が計画されている。
本年5月22日に三菱商事、日本郵船及び東京電力により設立されたPE社の豪州子会社であるPEW社は、シェブロンより陸上の液化設備等の権益8%並びにウィートストーン及びイアゴ・ガス田の権益10%を取得し、ウィーンストーンLNGプロジェクトに参画することになったもの。
JOGMECは、PE社の議決権株式約42%に相当する額を出資するとともに、PEW社の借入予定額の40%を上限として債務保証を行なう予定で、今回、PEW社の権益取得の発効を条件として採択した。PE社及びPEW社の参画の結果、ウィーンストーンLNGプロジェクトからは、年間約420万tのLNGが東京電力向けに供給されることになる。