日立製作所は、出力5MWの洋上風力発電機「HTW5.0-126」の実証機を茨城県神栖市沿岸に建設する。洋上風力発電設備の大型化ニーズに対応するためで、平成25年末までに着工する。実証運転は平成26年上期からの見通し。HTW5.0-126の商業機は平成27年度に発売される計画だとしている。
HTW5.0-126は、平成24年7月から開発されていたもの。ローターを風下側に配置するダウンウィンド方式で、従来機種のHTW2.0-80と比べると定格出力は2.5倍、ローター直径が約1.5倍の126mにスケールアップされた。ダウンウィンド方式は、暴風時にもローターが横風を受けない向きを保持し、風荷重を低減できる。また、永久磁石同期発電機と中速増速機の組み合わせで、システム全体の軽量化、コンパクト化、信頼性が強化されているという。このため、着床式・浮体式の洋上風力発電設備で、基礎工事や浮体工事費用の低減が期待できる。さらに、この方式で風を効率的に捉えることができるとしており、同社は実証機で出力や風荷重などを検証していく。