三菱重工業(MHI)は11月13日、海洋研究開発機構と共同開発した実証試験中の閉鎖式燃料電池システムが、海中の観測機器に電力を供給できたと発表した。同機構の海洋調査用曳航体「ディープ・トウ」に搭載し、水深180mで2つの観測機器に同時に電力を供給できたという。
この燃料電池は出力350W以上で、純水素を燃料にする。燃料電池スタックの上流側と下流側を、バルブ操作で一定間隔で入れ替えられるようにしたため、循環器や加湿器が不要になり、小型化に成功した。また、燃料電池スタックを密封して水素ガスの微量漏洩を追放。この小型化により、自己消費電力の抑制や起動時間の短縮を実現できた。