2013/10/04 ニュース
古河電工など、洋上風力設備と変電所を海中ケーブルで連結
 古河電気工業(古河電工)とビスキャス(東京都品川区)は10月2日、福島県沖で行われている経済産業省の「浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」で、浮体式洋上風力発電設備(出力2MW)と洋上サブステーションを海中での連結に成功したと発表した。古河電工とビスキャスが連結用の特高圧ライザーケーブルを製作し、清水建設が実海域でのケーブル敷設を行った。
 
 今回の実証研究事業では、古河電工が浮体式洋上風力発電設備の送電システム開発、ビスキャスが特高圧ライザーケーブルの製作、接続工事をそれぞれ担当している。清水建設は新日鉄住金エンジニアリングとのJVで、楢葉町から約20km離れた海域への浮体式洋上風力発電設備の曳航・係留、楢葉町と係留海域を結ぶ海底ケーブルの敷設・埋設、ライザーケーブルによる発電設備と変電設備との連結などを分担している。今回敷設したライザーケーブルは、楢葉町からの海底ケーブルと変電設備を連結する電圧66kVのケーブル(0.9km×1本)と、変電設備と発電設備を連結する電圧22kVのケーブル(2.3km×1本)で構成。両ケーブルとも、浮体式設備から海底までの中間点にブイを取り付け、海中でS字を描くように設置する。係留海域では、発電設備と変電設備を連結するライザーケーブル中央部の埋設工事が最終段階に入り、数日で竣工する見込み。