経済産業省は、平成23年度エネルギー関する年次報告(エネルギー白書)を公表した。2012年のエネルギー白書のポイントは、大震災、原発事故への深い反省と明らかになった課題等を踏まえて、エネルギー政策をゼロベースで見直ししたこと。
1.東日本大震災・東電福島原発事故で明らかになった課題
原子力の安全性について国民の信頼が大きく損なわれるとともに、電力・石油・ガスといったエネルギーの供給に混乱が生じ、わが国のエネルギーシステムが抱える脆弱性が明らかになった。
被害の対応によって明らかになった課題
- 電力(原子力を含む): 原子力の安全性確保、周波数変換設備や地域間連系線の容量増強、電力需給逼迫の産業への影響回避等
- 都市ガス: 都市ガスの安定供給のためのネットワーク強化の必要性等
- 石油・LPG: 石油基地サービスステーション、LPガス充填所等の災害対応能力や物流機能強化など、災害時も確実油製品等を供給できる体制の整備等
2.東日本大震災・東電福島原発事故後に講じたエネルギーに関する主な施策
- 電力需給対策
- 原子力発電所再起動
- 電力料金制度の見直し
- 再生可能エネルギーの固定価格買取制度導入
- 省エネルギー法改正に向けて
3.原子力発電所事故関連
- 「東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会」における事故原因の調査・究明
- 東電福島第一原子力発電所事故を踏まえた規制当局の取組
- 原子力規制委員会
- 東京電力福島第一原発1~4号機の廃止に向けた取組
- 原子力損害賠償
- 原子力被災者支援
4.東日本大震災・東電福島原発事故を踏まえたエネルギー政策の見直し
- 電力システム改革関連
- 天然ガス
- 石油・LPG
- エネルギー・環境会議
- エネルギー基本計画の検討
経済産業省「平成23年度エネルギー関する年次報告(エネルギー白書)まとめました
http://www.meti.go.jp/press/2012/11/20121116001/20121116001.html