富士経済(東京都中央区)は4月~6月にかけてエネルギーマネジメントシステム市場を調査した結果をまとめた報告書「2013 エネルギーマネジメントシステム市場実態総調査」を刊行した。A4判267頁の体裁で、頒布価格は書籍版が10万1850円。
報告書は、家庭、産業、業務分野のエネルギーマネジメント関連機器、システム、サービスなどの需要動向を調査したもの。同社では、来年度に電気事業法が改正され、平成28年をめどに家庭向けの電力小売自由化、発送電分離が実現すれば、デマンドレスポンスアグリゲータ(エネルギー需要とりまとめ)事業は、発送電分野で重要な位置を占めるようになるという。
これを踏まえた平成32年のエネルギーマネジメントシステム関連の市場規模は、機器類(15品目)が4303億円(平成22年比で2.4倍)、システム(8品目)は1307億円(66.7%増)、サービス(6品目)は634億円(79.6%増)、構成デバイス(5品目)は197億円(80.7%増)に伸長が予測されている。機器類の中でもパワーコンディショナーは平成22年の957億円から、平成32年には2450億円(2.6倍)と拡大し、出力10kW以上用のメガソーラー向けが需要の牽引役になっていると見られている。HEMS(家庭用エネルギーマネジメントシステム)も、4万5000システム・52億円の水準から、36万システム・250億円(4.8倍)に伸びが予想されている。