2013/07/24 ニュース
東電、太陽光発電設備などとの系統連係制限を撤廃
 東京電力は7月22日、太陽光発電設備などの分散型電源が電力系統に連系する際に設けていた制限を撤廃すると発表した。7月23日以降に撤廃する。従来は配電用変電所に設置されている変圧器で電流が逆流することを懸念し制限していたが、新たな対策を実施することで技術的な課題が解決されると判断。今後、同社のサービスエリア内で系統連系を行う発電設備の増加が予想される。
 
 今回の制限撤廃は、経済産業省の「電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドライン」と「電気設備の技術基準の解釈」が5月末に一部改正されたことを受けた措置。配電線の電流は、配電用変電所の変圧器を通じて1方向に流れるが、太陽光発電設備が大量に連系されると、配電線を通じて配電用変電所の変圧器に逆向きの電流が流入する。配電用変電所に逆向きの電流が増加すると配電線の電圧が上昇。この電流増加を「通常の電気の流れ」としてしか検出できず、需要増と誤認識し、自動的に変電所からの電圧が上昇する。結果として配電線の電圧はさらに上昇する。今回は配電用変電所で逆向きの場合でも電流の変化を検出する対策を実施し、電流増加を逆方向として検出し、自動的に変電所から送り出す電圧を下げられるようにした。