三井造船千葉事業所(千葉県市原市)で組み立てられ、6月27日から小名浜港に向けて曳航されていた出力2MWの洋上風力発電用風車「ふくしま未来」が7月1日、小名浜港に入港した。小名浜港までは清水建設・新日鉄住金エンジ特定建設工事共同企業体が曳船と警戒船の計6隻の船団を組んで曳航してきた。
「ふくしま未来」は、水面~風車最高点までの高さが106m、風車の浮体設備の喫水は16m。今後は、作業ヤードで三井造船が浮体式発電設備の電気工事を行った後、清水・新日鉄住金JVが7月20日頃をめどに広野町の沖合約20㎞、水深120mの海域に曳航し据え付ける。既設の送電用のケーブル類と連結し、10月中旬を予定している発電開始に備える。据付地の海域では、すでに清水・新日鉄住金エンジJVが係留用のチェーン(長さ830m、重量330t)6本と1基35tのアンカー6基、陸上の送電網と浮体式洋上変電設備を連結する海底送電ケーブル(23㎞)を敷設ずみという。「ふくしま未来」に併設される浮体式洋上変電設備「ふくしま絆」は、水面~観測タワー頂部の高さが60m、浮体設備の喫水は50mで、ジャパン マリンユナイテッドが曳航と据え付けを行う。