千代田化工建設(横浜市)は6月28日、川崎市と「水素社会の実現に向けた連携・協力に関する包括協定」を締結した。同社は今回の協定に基づく取り組みが、自社の水素貯蔵・輸送技術などエネルギー関連の産業資源を活かして、低炭素社会の構築やエネルギー源の多様化に貢献するとしている。
協定の内容は▽新たな水素の大量貯蔵・輸送技術を活用した地域水素ネットワークの構築に向けた水素社会を支えるインフラ構築の取り組み、▽水素を基幹的エネルギー源に位置付け、水素発電など産業活動分野や交通分野への展開など、水素をエネルギーとして利用する取り組みの推進、▽再生可能エネルギーで製造する水素(グリーン水素)を活用する取り組みの推進、などとなっている。今後は、千代田化工建設が水素の海外調達、輸送供給まで、一貫した水素サプライチェーンのビジネスモデルを構築する。川崎市は水素ネットワークの確立と商用水素発電所の整備を支援するため、規制緩和や手続きの迅速化などで国などと協議し、並行して関係機関や立地企業と連携しネットワークづくりに取り組む。