三井造船は千葉事業所(千葉県市原市)で製作していた出力2MWの浮体式洋上風車(写真)を完成した。このほど小名浜港に向けて出航し、7月1日に到着する予定。今回製作したダウンウィンド風車搭載型セミサブは長さ57.5m、幅64.23m、深さ32m。風車のローター直径は80mとなっている。
この風車と浮体は経済産業省の「福島復興・浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」向けに製造された。同実証研究事業は丸紅がプロジェクトインテグレータ、東京大学がテクニカルアドバイザーなどを務める11社が昨年3月に受託したもの。福島県沖の海域に浮体式風力発電機3基と洋上サブステーション1基を建設して行う。平成23年度からの第1期実証研究事業では、2MWのダウンウィンド型浮体式洋上風力発電機1基と、66kV浮体式洋上サブステーション、海底ケーブルを設置する。三井造船は、第1期の浮体式洋上風車1基の設計施工を担当する。平成25年度~27年度の第2期実証研究事業では、7MW級浮体式洋上風力発電機2基を追加する予定。