2013/07/01 ニュース
外務省、モルドバでの日本製バイオマスボイラー普及に弾み
 坂田東一・駐モルドバ大使とヴァシリー・ブマコフ・モルドバ農業食品産業大臣は現地時間の6月26日、モルドバ共和国の首都キシニョフで限度額11億5400万円の環境・気候変動対策無償資金協力「バイオマス燃料有効活用計画」に関する書簡を交換した。この協力は,モルドバ国内でわら、麦など植物性バイオマスから高燃焼カロリーのペレットを製造するシステムを導入するもの。
 
 ペレットは専用のボイラーで燃焼し、教育施設などにボイラーが整備される。今回の協力では、中小企業など日本のペレット製造機、ボイラーなどを活用し、国内企業を活性化することも目的に含まれている。日本側の調査では、ボイラー熱量50kWのペレットボイラーをモルドバのメーカーから購入・設置する場合、本体価格、施工を含めて90万円程度と見積もられ、日本製のペレットボイラーは本体のみで500~1000万円とかなり割高になる模様。現在モルドバで日本製バイオマスボイラーの導入実績はない。モルドバ政府策定の「Low Emissions Development of the Republic of Moldova to the year 2020」では、国内の温室効果ガス排出量を平成32年までに平成2年比で25%以上削減する目標を掲げており、モルドバ政府は、バイオマス残渣燃料の普及拡大を強く望んでいるという。