2013/07/01 ニュース
平成32年の分散型電源O&Mアウトソーシング市場、4237億円に
 矢野経済研究所は、分散型電源のO&M(運転・維持管理業務)のアウトソーシング市場を今年4月~6月に調査し、その結果をまとめた調査報告書「分散型電源O&M(ワンストップサービス)事業の実態と戦略分析 2013」を発行した。A4判184ページで、頒布価格は12万6000円(税込)。
 
 今回の調査で、O&Mの包括市場は、システム全体を単一事業者に長期的・包括的にワンストップで委託するO&M包括契約を結んだ場合の委託金額から算出した。その結果、平成24年度のO&Mアウトソーシング市場は前年度比4.0%増の3005億円に拡大。O&Mを一括で委託する包括市場規模は12.2%増の1002億円(委託金額ベース)の伸びとなった。今後のO&Mアウトソーシング市場規模は、各発電システムの導入ストック量が拡大するにつれ成長する。平成32年には市場規模が4237億円(平成24年度比41.0%増)に拡大する見通し。O&M包括市場規模も32年度には2189億円(118.5%増)と大幅に伸びる見込みとされる。
 
 従来からのコージェネレーションや廃棄物発電設備では、既に設計・施工とO&Mのアウトソーシングが進み、エネルギー会社、エンジニアリング会社、プラント・設備機器メーカーなどが一括してサービスを提供している。コージェネレーションでは、O&Mサービス事業者が発電設備を所有し、ユーザーにエネルギー(電気、熱)を供給するオンサイト・エネルギーサービスも行われている。今後は太陽光、風力、小水力の各発電システムが導入され、設計・施工とO&Mをアウトソーシングするビジネスモデルも拡大すると見られる。