千代田化工建設が5月9日に発表した2019年3月期連結決算によると、同期の業績は売上高3419億5200万円(前期比33.1%減)、営業損失1997億9500万円(前期は123億3000万円の営業損失)、経常損失1929億9800万円(101億円の経常損失)、当期損失2149億4800万円(64億4500万円の当期利益)と、大幅な赤字となった。赤字の原因は、▽米国のキャメロンLNGプロジェクトで、第1系列工事の最終段階に仕上げ工事などが多数発生し、コストが膨らんだこと、▽同案件で、2月以降も現場作業員の離職率が想定以上に高止まりしていること、▽外部専門家を交えた新組織で受注案件を精査した結果、第2~第3系列でも同様のコストがかかると見込まれること、▽インドネシア・タングーLNGプロジェクトの進捗が停滞し、その影響を最小限に留めるコストを計上したこと、▽訴訟・仲裁のリスクなどを見直し、国内外の中小案件でのリスクも見直し、追加コストを計上したこと--などだという。主要3分野中、地球環境分野に含まれる環境・新エネルギー・インフラ関係は、世界最大級の蓄電池システム建設工事やCO2の分離回収実証設備、大規模太陽光発電設備などの建設業務を遂行している。今期は、上述した状況のため、三菱商事と三菱UFJ銀行から約1800億円の資金を調達。人材も受け入れ、財務体質や案件のリスク管理体制などを強化する。注力分野ではLNG関連のほか、洋上風力発電やエネルギーマネジメントサービス分野を拡充する。ベースロードとして、地球環境分野へのシフトを加速し、グループ会社の構成なども見直す。これらの施策で、今期は売上高3900億円(14.1%増)、営業利益120億円、経常利益120億円、当期利益60億円を見込む。
2019/05/14 ニュース
業績低迷で今期は洋上風力などに注力 千代田化工建設
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