アストマックスが1月31日に発表した平成31年3月期第3四半期連結決算によると、同期の業績は売上高78億700万円(前年同期比116.5%増)、営業利益1億800万円(20.2%増)、経常利益9000万円(前年同期は600万円の経常利益)、当期利益7100万円(1億800万円の当期損失)と、大幅な増収を記録した。このうち、同期の再生可能エネルギー事業は売上高4億4800万円(12.7%減)、セグメント利益2400万円(1400万円のセグメント損失)と、減収増益となった。同期は、受託している発電所の保守見直しでコストを低減したり、融資の借り換えなどで増益を確保した。この増益は、太陽光発電設備「奈半利ソーラー発電所」を増設した分の譲渡益1200万円、大分県中津市の設備を譲渡した利益1億3200万円を含む。
同期の太陽光発電分野は、栃木市の設備(出力約2MW)、岩手県奥州市の設備(約0.9MW)をそれぞれ取得した。また、栃木県佐野市の既設設備を約100kW、熊本県菊池市の設備を約300kW増設し再稼動させた。その反面、鹿児島県霧島市の新設備(約2.2MW)は依然稼動が遅れており、今年以降の稼動が見込まれている。地熱発電設備は案件形成中か、事業化調査中で着工したものはない。
一方、電力取引関連事業は売上高54億8700万円(320.4%増)、セグメント損失5400万円(5700万円のセグメント損失)と大幅な増収を確保した。電力取引の増加と多様化で、リスク管理の重要性が増加しているため、新組織「電力取引委員会」を立ち上げた。しかし、同期は電力の販売量と仕入れが増加し、営業費用が大幅に増加したという。通期の業績は、他部門の業績予測が困難だとして予測値を公表していない。