北陸精機(富山県魚津市)は富山県立大学短期大学部環境システム工学科と共同で、農業用水や下水道などに設置できる出力50kW以下の小水力発電設備「パワーアルキメデス」(写真は設置例)を開発した。1m以上の落差、0.1立法m以上の水量が確保されていれば設置でき、構造が簡単なため発展途上国でのライセンス生産も可能という。
パワーアルキメデスは永久磁石式同期発電機を使用した、スクリュータイプの小水力発電設備。水車の羽根がスクリュー様のらせん状をなし、水を効率よく羽根に当ててトルクに変換する。この構造のため低水量・低落差の場所への設置に向いているという。現在3.5m以下の落差が対象の「低落差タイプ」、5m以上の落差のある砂防堰堤や工場排水向けの「高落差タイプ」、農業用水などに吊るすタイプの3タイプがある。自治体の水道局や民間企業の生産拠点、発電事業者などに納入実績があり、同社では自社工場内にデモ用の設備を設置して随時見学を受け付けている。