2013/05/29 ニュース
NEDO、LPガス由来の水素供給設備などを愛知県内で完成
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、商用仕様の実証水素ステーション「とよたエコフルタウン水素ステーション」、「神の倉水素ステーション」を相次いで愛知県内で竣工させた。とよたエコフルタウン水素ステーションの建設・運営は東邦ガス、岩谷産業が、神の倉水素ステーションはJX日鉱日石エネルギーがそれぞれ実施する。

 とよたエコフルタウン水素ステーション(写真)は、水素圧縮機からFCVへ直接圧縮水素ガスを供給する、直充填方式の大流量圧縮機を組み込んだ独リンデ製パッケージ型水素ステーションを導入。利便性向上と省スペース・低コスト化を図った。今後は燃料電池自動車と豊田市が運行する燃料電池バスへの急速充填の実証実験を行い、今後の商業用水素ステーション整備のためのデータ収集などを行う。
 
 神の倉水素ステーションはガソリンスタンド一体型の水素ステーションで、プロパンガスから水素製造装置で水素を製造し、ボンベに貯蔵するオンサイト方式の供給設備。この方式は、現在のプロパンガスの配送流通網が活用できるため、需要に応じて水素を製造・貯蔵できる。特にFCV普及初期の水素供給に適しているという。NEDOは今後、見学会や各種の実証試験を行い、水素供給インフラ整備とビジネスモデルの検討、実証研究の成果の発信につなげる。