新エネルギー導入促進協議会はこのほど、平成24年度~27年度にわたって実施される「平成24年度小水力発電導入促進モデル事業」の実施概要を発表した。今回は奈良県、山梨県など5つの自治体で6つのモデル事業が実施される。
6事業中、自治体も参加して行うモデル事業は3つ。そのうち、吉野町とナカシマプロペラが行う「吉野町プロペラ式小水力発電実証事業」は、出力120Wのプロペラ式水力発電設備で、実際に発電された電気が、リチウムイオンバッテリーに確実に充電されていくかを確認した。また発電した電気で監視システムの作動も確認できた。今後は来年度に維持・管理コストの低減を実現する遠隔監視システムを開発し、小規模な電力の地産地消システムを確立する。
薩摩川内市と日本工営が実施している「薩摩川内市小鷹井堰地点らせん水車導入実証事業」では、水力発電開発で困難な低落差での開発を促進するため、国内で実績の少ない最大出力30kWのらせん水車を導入し、高効率化やメンテナンスなどの課題抽出とその対策に取り組む。現在、設置する地点の測量と詳細設計、実証設備の配置検討などが終了しており。詳細設計は今年度も継続して行う。来年度に設置工事と実証運転に入る予定。