2017/07/18 ニュース
東電FP・MHPS、石炭火力のトラブルを検知するモデルを共同で構築
 東京電力フュエル&パワー(東電FP)と三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は7月13日、石炭火力発電所で発生するトラブルの予兆検知モデルを構築し、有効性を確認したと発表した。過去の設備トラブル事例から同モデルを検証し、その一例として、同モデルを適用してボイラー配管から蒸気が漏出するチューブリークの予兆を1か月前に検知できた。これにより、緊急停止の回避やトラブルによる計画外停止期間の短縮など、発電設備の効率運用に寄与する効果が認められた。
 
 このモデルの構築は、東電FPの常陸那珂火力発電所(茨城県東海村)などで進められ、今後フィリピンのパグビラオ発電所(出力37.5万kW×2基、燃料・石炭)で、より高精度な運用を実現する。また、国内外の発電所の設備データと同モデルをIoTプラットフォームで活用することを想定し、サービス化する開発を進める。両社は東南アジアの石炭火力発電所向けに今年度内にもサービスの提供を開始する予定という。パグビラオ発電所は、丸紅とJERAが設立した発電事業会社が運営している。