村田製作所、dSPACE Japan(東京都品川区)、スマートエナジー研究所(静岡県駿東郡)は、このほど次世代型スマートハウス向けのエネルギーシステム実験機を開発した。現在、tvkハウジングプラザ横浜内のスマートセルに設置し、実証実験を始めている。実験機は太陽電池、蓄電池などをシステムとして統合。双方向でエネルギーの制御、融通、モニタリングが可能になっている。スマートセルは先月26日から一般公開されている。
実験機は定格出力が3kW。太陽電池2チャンネルか太陽電池1チャンネル+燃料電池などその他の入力1チャンネルが使用できる。蓄電池容量は2kWhで、停電時の自立運転が可能。3社は今後、家庭内使用電力や太陽電池発電量の可視化、天気予報や電気予報などクラウドデータの活用も検討する。3社の役務範囲は、村田製作所が実証実験機の開発、dSPACE Japanがプロトタイピングシステムと検証用シミュレータなどのモデルベース開発手法、機器を提供。スマートエナジー研究所は、エネルギーシステムとクラウドシステムに関するコンセプトなどのコンサルティングを行った。
実験機のシステムは、ホーム・エネルギー・マネジメント・システムに対応するホームサーバやホームモニタから、系統電力と再生可能エネルギーのの電力をどう家電製品に振り分けるかなどの指令を受け取る。双方向DC-DCコンバータや双方向DC-ACインバータなどでエネルギー制御をすることで、スマートハウスに求められる効率的なエネルギー活用が可能になるという。