2012年(平成24年)12月4日に設立された「日本地熱協会」。協会設立発表時の2月6日時点では33社の会員が2013年4月には42社の会員数となった。協会概要に関して、「日本地熱協会」齋藤徹事務局長から話を伺った。
地熱エネルギーは、わが国に豊富に存在する純国産エネルギー。また、地熱発電は CO2の排出がきわめて少ない再生可能エネルギーであるだけでなく、天候に左右されない安定した電源であることから、その利用拡大に大きな期待が寄せられています。
しかしながら、わが国の地熱発電所の建設は1999年の八丈島地熱発電所を最後に滞っており、世界での地熱への投資が活発化している中で、わが国だけが低迷しているのが実情です。ただ、ここ数年は地熱エネルギーが多く存在する自然公園内での地熱発電に対する規制緩和がなされるなど、地熱発電事業推進に向けての環境が整備されつつあります。
そこで、地熱発電所建設の推進に向けて、出光興産や石油資源開発などが中心に、日鉄鉱業や三菱マテリアルなど地熱発電所の開発や関連事業を手掛ける企業が参加した業界団体「日本地熱協会」を設立しました。
協会は設立して、まだ数か月の団体ですが、運営委員会のもとに4部会を設けて、平成25年度の活動方針を協議。5月の定期総会にて審議を行い、了承を得た時点で、平成25年度の活動を開始する予定です。
今後は、地熱発電事業が環境に与える影響の緩和や自然環境との調和、温泉事業との共生。さらには、国の支援拡充や更なる規制緩和を求めたり、協会が中心となって地熱発電事業の発展に向けた積極的な活動を推進していく予定です。皆様の応援をよろしくお願いいたします。
(取材) 若生幸成