2017/04/28 ニュース
ZEN POWER、負債総額約52億円と全国3番目の大型倒産
 東京商工リサーチはこのほど、太陽光発電関連企業のZEN POWER(福岡市博多区)が福岡地裁から破産開始決定を受けたと報じた。負債総額は約52億円と見られている。太陽光関連企業では九州・沖縄地域で過去最大、FIT制度導入後の平成23年以降では、全国で3番目の大型倒産だという。同社は平成17年12月、太陽光発電設備の開発を目的に、エスシパワの社名で福岡システムLSI総合開発センターに設立された。平成25年10月に博多区に移転し、この時期に福岡県久山町には生産拠点も開設している。主要事業は太陽光発電モジュールの製造販売で、日本製をアピールし国内外に販売していた。26年12月期の売上高は約74億円と好調だったが、大口顧客のドイツの企業に多額の不良債権が発生し、資金繰りが悪化。仕入れ代金が支払えなくなった。これに追い打ちをかけるように欧州でモジュール価格が下落し、国内でも電力買い取り価格が引き下げられ、事業環境は急激に悪化した。これらの要因が重なり、27年12月期の売上高は約5500万円に激減した。そこで同社は同期末までに社員を解雇し、事実上事業を停止していた。