東邦ガスと岩谷産業は、
2012年度に水素供給・利用技術研究組合
(略称・HySUT、民間企業・団体により水素ビジネスの事業化に向けた技術研究組合)と
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の共同研究である
「地域水素供給インフラ技術・社会実証研究」の一環として、
愛知県豊田市元城町の「とよたエコフルタウン」内に、充てん圧力70Mpaの水素ステーションを建設する。
「とよたエコフルタウン水素ステーション」(仮称)は、
水素圧縮機から燃料電池自動車(FCV)などへ直接圧縮水素ガスを送り込む「直充てん方式」を採用する。
国内最大級となる大流量圧縮機が組み込まれた、
ドイツのLinde製パッケージ型水素ステーションを導入、
利便性向上・省スペース・低コスト化を図り、FCVや燃料電池バス(FCバス)への充てんを通じて、
今後の商用水素ステーション整備に向けた総合的な実証を行なうもの。
2015年からのFCVの一般ユーザー向け販売開始に向け、
参画するエネルギー各社は、2011年1月に共同声明を発表し、
2013年度から4大都市圏を中心に、全国約100カ所の水素ステーション整備を計画している。
今回の水素ステーションは、その先行整備に先立って
代表的な商用仕様水素ステーションのモデルに一つとして、
用地選定から建設、運用までを一貫して行い、その過程での課題を抽出、
コスト低減の見通しの把握や開発技術の性能評価などを行なう。
また、東邦ガスと岩谷産業は、豊田市が実施する低炭素社会への取り組みと連携し、
市内を走行するFCバスなどへの充てんを行なうなど促進活動にも取り組む。