都留市は、近日中に官民協働型の組織「スマートコミュニティコンソーシアム都留(SCCT)」を設立する。市と横浜国立大学、エックス都市研究所が行った平成24年度スマートコミュニティ構想普及支援事業(資源エネルギー庁補助事業)の最終報告で提案されたもので、小水力発電を契機とした地域振興などを目指す。
設立に先立ち市は「スマートコミュニティ構想」を策定。この中で、「小水力発電を核とした地域主導の中山間地型水環境スマートコミュニティ」構想を策定した。市ならではの地域主導の中山間地型水環境スマートコミュニティを実現するため、小水力発電の地域エネルギー需給システムの最適化と事業性を検証する。また、基幹電源として新たな小水力発電のポテンシャル発掘と導入可能性も検討し、小水力発電の活用で地域を活性化する事業展開を検討するため策定した。
SCCTは、小水力発電、木質バイオマスなど再生可能エネルギーの活用で、電力の地産地消の面的ネットワークの形成、エネルギーマネジメントシステムを構築する。得られた電力を観光業など地域活性化事業にも活用し、再生可能エネルギーを軸にした地域効果を創出。SCCTの中核機能は、地域活性化の調査・提案を行うシンクタンク機能、エネルギーマネジメントシステムの構築や、地域活性化の事業活動を担うドゥタンク機能を持つ。ITプラットフォームをベースに地域企業・金融機関、大学・地元有識者、市民・NPOなどに市が参画したコンソーシアム型の運営を目指す。発足に向けて準備委員会を設立し、任意団体のSCCTを先行して設立。法人化に向けて、具体的な事業計画策定のためのプロジェクトチームを立ち上げる。プロジェクトチームの実証事業として、流水式の小水力発電装置を設置し、発電・供給する事業を実施する。