北海道電力は4月17日、自社の太陽光発電の受け入れ状況を公表した。現状では343件、182万7000kW分を受け付けているが、このうち87件・156万8000kWを占める出力2000kW以上のものは、「接続が40万kW程度に達すると、接続が困難な場合がある」とした。この場合、現状では実質的に110万kW以上の受け付け分が接続できなくなる。北海道電力はこれらの事業者に、個別に説明する予定という。
このため、経済産業省が対策に乗り出した。「電力会社は接続後、発電事業者に出力(発電)抑制をお願いできるが、年30日以上をお願いする場合、事業者側に抑制した発電量分だけ金銭補償をしなければならない」という、いわゆる30日ルールは維持するとした。ただし、▽「30日以内の出力抑制を行ったとしても受け入れることが困難な場合」を電力会社が接続拒否できる理由にしない、▽事業者が30日以上出力抑制する場合、金銭補償を撤廃する、▽北海道電力の場合、500kW以上2000kW未満の太陽光発電の接続量が70万kWに達した時点で、それ以降の出力抑制対象の案件にこの接続条件緩和を発動する、▽北海道電力の変電所に、平成24年度の予備費296億円を活用し容量6万kWhの世界最大の蓄電池を導入、出力変動に備える、▽太陽光発電に参入を予定している事業者に北海道以外での立地を呼び掛ける--などの措置を取る。蓄電池は5月中に導入場所などを決定するが、このクラスの蓄電池導入は世界初だという。