2013/04/22 ニュース
JX日鉱日石エネルギー、国内初のSS内水素供給設備を開設

 

 JX日鉱日石エネルギーは4月19日、燃料電池自動車用の水素充填機を並列設置した水素供給拠点「海老名中央水素ステーション」を開設した。ENEOSサービスステーション Dr.Drive海老名中央店内に開設したもの。国内初の試みで、5月には名古屋市にガソリンスタンド一体型水素ステーション「神の倉水素ステーション」を開所する予定。
 
 海老名中央水素ステーションは、新エネルギー・産業技術総合開発機構と水素供給・利用技術研究組合の共同実証事業の一環として開設された。同社はステーションの建設・運営を担当しており、水素はオフサイト方式で圧縮水素を水素トレーラーなどで輸送する。水素供給設備はタツノ製のパッケージ型設備、圧縮機は神戸製鋼所製の直接充填対応型 をそれぞれ採用。蓄圧器(ボンベ)はサムテック製のカーボンファイバー複合容器を国内で初めて採用した。水素供給能力は300N立法m/h(1時間当たり5~6台の水素供給能力)、充填圧力は70MPaで充填時間は約3分間。
 
 製油所などで大量・効率的に製造した水素を輸送する供給体制を想定した設計で、燃料電池自動車の普及期に大量に水素を供給する場合に適しているという。水素供給設備は省スペース化とローコスト化の両立を目指し開発したパッケージ型設備で、今後の水素ステーションの建設コスト低減に寄与すると期待されている。