2016/11/21 ニュース
積水化学など3者、大津市で下水熱利用の実証実験を開始
 積水化学工業は11月18日、大津市、関西電力と共同で、未利用エネルギー活用システム『エスロヒート下水熱(管底設置型)』を用いた下水熱利用実証実験を大津市で始めると発表した。大津市企業局が運営する下水処理設備「大津市企業局水再生センター」で、センター内の消毒槽で処理する過程の下水の熱エネルギーを抽出、汚泥処理棟監視室の空調に利用する。下水処理場内の消毒槽で処理する過程の下水から、安定した熱量を確保し、その有効性を実証する。また、下水熱の採熱量を向上させる仕組みを取り入れ、熱回収性能の向上も図る。
 
 実証実験は、同日から平成30年3月末まで行われる。実験では、▽下水熱利用ヒートポンプの性能評価、▽熱回収性能を向上するための検討評価、▽処理前の下水から熱回収管に付着する夾雑物の影響評価--などを行う。この実験で、下水道事業全般に関する技術・ノウハウは大津市企業局が、下水熱利用システムに関するノウハウは同社がそれぞれ提供する。回収したエネルギー運用に関するノウハウ、水冷式ヒートポンプの技術などは関西電力が提供する。