2016/10/13 ニュース
三菱電機、直流送電システム事業参入で受注高500億確保へ
 三菱電機は10月12日、自励式直流送電システム事業に参入したと発表した。この事業展開のため、系統変電システム製作所(兵庫県尼崎市)内に同事業の製品検証を行う「HVDC(高圧直電流)検証棟」を建設する。同事業では、トータルブランド名を「HVDCダイヤモンド」とし、同社は国内外で2020年度までに累計受注高500億円超を確保したい意向。
 
 HVDC検証棟は鉄骨造の一部地上2階建てで、2018年上期に稼働する予定。検証棟には容量50MWの直流送電システムのほか、変換装置なども備える。直流送電は交流送電より送電効率が高く、洋上風力発電などの再生可能エネルギー(再エネ)発電設備と連系が容易とされる。このため、直流送電システムの市場拡大で、同時に再エネの利用拡大も見込めるという。同社では、昨年度の市場規模を約5000億円と見ており、今後は再エネの需要増などで年率約7%の成長が期待できるとしている。