フジコーが8月5日に発表した平成28年6月期連結決算によると、同期の売上高は28億4100万円(前年同期比10.7%増)、営業利益2億7600万円(19.5%減)、経常利益2億4100万円(16.9%減)、当期利益1億3400万円(15.6%減)の増収減益となった。
同期は、建設系リサイクル事業で焼却設備、既存の発電設備ともに建設系廃棄物の受入量が減少した。反面、受入平均単価は概ね前期並みを確保している。発電設備の売電量は、法定点検後より安定稼働しているため前期並みとなったが、売電単価が向上し、売電収入は17.9%増となった。同事業の売上高は21億2700万円(1.4%減)、売上原価は15億8300万円(3.5%増)、売上総利益は5億4400万円(13.3%減)となった。一方、今期より開始した森林発電事業は売上高2億7800万円、売上原価2億5600万円、売上総利益2200万円となった。バイオマス発電設備は全工事を完了し、6月1日から営業運転を開始。試運転期間を含め、発電量は概ね計画通りで、売電単価は計画をわずかながら上回った。発電燃料の端材などの仕入状況は、発電施設近隣の製材工場からの受入数量が増加した。今後も安定稼働に向け、継続的な仕入れ量確保に注力する。これ以外の電力小売事業では、大志田ダム水系の小水力電力と稼働中の他のバイオマス発電設備から電力を購入し、一戸町役場など一戸町内の官民施設に供給してきている。今期の森林発電事業は、自然エネルギーへの電力需要や雇用の創出効果など、事業環境は良好だという。今後は既存の電力小売事業の拡大と合わせ、事業の安定発進と売上利益の向上に努めていく。通期は全社で売上高38億5000万円(35.5%増)、営業利益4億4000万円(59.1%増)、経常利益4億円(65.4%増)、当期利益2億2100万円(64.1%増)と大幅な増収増益を見込む。