北海道ガスは、同社の石狩LNG基地(石狩市)に建設する高効率ガス発電設備を6月30日付で川崎重工業に発注した。同日に両社で一括請負契約を締結し、2017年4月に着工、2018年10月の稼働を目指す。新設備は、ガスエンジン(7800kW型機×10台)を使用したコージェネレーション設備で、燃料にLNGタンク内で自然気化した天然ガスを利用する。総出力は7万8000kWだが、将来的に10万kWに増強する予定。採用するガスエンジンは起動後10分以内で最大出力に達し、発電効率は約50%(設置ベース)という高効率のもの。また発電時の排熱をLNG基地で活用するなどで、総合エネルギー効率も約80%になるという。
これと並行して、北海道電力樽川変電所までの約8kmに及ぶ区間の送電線は自営線で建設する。この工事は北海電気工事が受注しており、送電線と送電設備(送電容量約10万kW)を7月下旬に着工、2018年5月下旬の竣工を目指す。同社は、同一ルートで送電設備工事を検討している石狩新港新エネルギー発電合同会社(木質バイオマス発電事業者)、エコ・パワー(風力発電事業者)と協定を締結している。同一ルートの3社が北海電気工事に発注することで、効率的な施工とイニシャルコスト削減を目指す。今回の総事業費は約100億円。