環境省は6月28日、「海ワシ類の風力発電施設バードストライク防止策の検討・実施の手引き」を公表した。風力発電設備で発生する海ワシ類の設備への衝突(バードストライク)を防止するため取りまとめた。内容は、バードストライクの発生メカニズム、防止策の考え方などとなっている。具体的な防止手段では、▽案山子の活用、▽海ワシ類の飛翔を予測した運転コントロール、▽バードストライク監視システムの導入、などが示され、発電事業者や海ワシ類を保護する自然保護団体などが、海ワシ類の保護や環境アセスメントなどに役立てられる事項をまとめている。
手引きは、▽第1章:目的、▽第2章:バードストライクの発生とそのメカニズム、▽第3章:バードストライク防止策の考え方、▽第4章:今後の課題--の4章で構成。同省は平成25~27年度の3年間、オジロワシ、オオワシなどが風力発電設備に衝突する防止策案の検証を行ってきた。その後、専門家の検討後手引きの素案をまとめ、今春にパブリックコメントを実施して公表した。