一般社団法人小浜温泉エネルギー(長崎県雲仙市)とエディット(福岡市)が運営する長崎県小浜市の温泉バイナリー発電システムが4月7日、実証試験のため稼働を開始した。昨年10月から建設を進めていたもので、今後事業性やCO2削減効果などを検証する。 この設備は、環境省の委託事業「チャレンジ25地域づくり事業、小浜温泉未利用温排水による温泉発電事業化実証事業」のため設置されたもの。発電設備は神戸製鋼所製「マイクロバイナリー MB70H」3基で構成。ユニット送電端最大出力は約60kW/台で、温泉源に全く影響を与えないこと、小型で高効率、量産用にパッケージングされた発電機であることなどが評価され採用に至った。 小浜温泉では、約105℃の高温水が日量1万5000t湧出しているが、約70%が利用されないまま海に排出されている。同事業はこの未利用温排水を利用するもので、長崎大学も協力し発電事業と地域の活性化効果を検証、推進する。