伊藤忠商事は4月4日、港区の太陽電池製造ベンチャーinQsの第三者割当増資を引き受けると発表した。三菱UFJ信託銀行と共に引き受けるもので、これで同社はinQsの第2位株主となる。inQsは、現在主流のポリシリコンではなく人工水晶を電池原料に使用し、完全無色透明型と極低照度発電型の太陽電池を開発、製造している。
完全無色透明型は、ガラスの代わりに使用すると、常時太陽光を効率的に電気エネルギーに転換する。このため、オフィスビルや住宅、製造拠点の窓、壁、天井などで採用が検討されているという。極低照度発電型は、暗い室内でも発電でき、各種センサーシステムの独立電源として普及が期待されている。同社は、これらの製品の将来性と事業可能性などに着目し、今回第三者割当引き受けを決めた。