川崎重工業は4月1日、水素のサプライチェーン構築を推進する「技術研究組合 CO2フリー水素サプライチェーン推進機構」(HySTRA)を2月22日付で設立したと発表した。HySTRAは同社のほか岩谷産業、シェルジャパン、電源開発が参加している。HySTRAは水素の製造、輸送・貯蔵、利用など各過程で必要な技術の確立と実証のため設立された。
HySTRAは、「褐炭ガス化技術」と、「液化水素の長距離大量輸送技術」「液化水素荷役技術」の2つのパートで構成される。2020年度までに各パートの技術実証と、商用化の課題抽出を行うために活動するという。4社のうち、電源開発は自社のガス化技術で褐炭ガス化技術の技術実証を主体的に実施する。川崎重工業と岩谷産業、シェルジャパンは「液化水素の長距離大量輸送技術」と「液化水素荷役技術」の技術実証を担当する。電源開発以外の3社は、昨年6月NEDOの「未利用褐炭由来水素大規模海上輸送サプライチェーン構築実証事業」に技術提案が採択されている。今回のHySTRA設立は、この動きを発展させたものという。