2016/02/12 ニュース
東芝、燃料電池・EVインフラでの新技術実用化を加速
 東芝グループは、次世代型純水素型燃料電池システムや電気自動車(EV)で新技術の実用化を急いでいる。まず、グループ企業の東芝燃料電池システムが、イワタニ水素ステーション東京池上(東京都大田区)で次世代型純水素型燃料電池システムの実証運転を始めた。同システムは同社が開発した出力700W、発電効率は55%のもので、1~2分で発電を開始できる。同システムが発電する電力は、同ステーション内に併設されたコンビニエンスストアの照明などに利用する。また、発電時に発生する温水は、コンビニエンスストア内の洗浄用シンクで利用する。この実証実験で、同社グループは平成29年までに稼働データを収集し、運転方法や適用メリットなどを検証する。
 
 一方、同社はケーブルを接続しなくても充電できる「先進電動バス“WEB-3 Advanced”」などのEVバスシステムを開発した。早稲田大学理工学術院・紙屋雄史教授研究室と共同開発したもので、このシステムには磁界共鳴型のワイヤレス充電装置と同社製のリチウムイオン二次電池「SCiB」を搭載している。2月1日から、羽田空港周辺地域などで公道実証試験を行っており、川崎市・全日本空輸が実験に協力している。この実験では安全で手間のかからない充電方法を確立することなどが狙いで、平成29年度まで行われる。磁界共鳴型ワイヤレス充電装置は、運転席からボタン操作だけで充電できるという。