2015/11/04 ニュース
ユニチカ、低コストでリチウムイオン電池の熱暴走を防ぐ技術を開発
 ユニチカは11月4日、リチウムイオン電池の熱暴走対策に有効な耐熱性保護膜を簡便に形成する技術を開発したと発表した。電極に200℃以上の耐熱性を持つポリイミドのナノ多孔膜を形成させる方法に着目し、ワニスを電極上に塗工して熱処理する。この加工で、ポリイミドのナノ多孔膜を積層一体化でき、高価なナノ微粒子やフッ酸などを使用せずに済むという。同社は既に関連特許を含む約20件の特許を出願している。
 
 この技術は、低コストの上高い耐熱性と寸法安定性があるため、燃料電池の電解質担持膜としても利用できるという。また基板や電線被覆材の低誘電率絶縁膜にも適用できる。同社は、この技術を今回開発したポリイミドワニスのほか、多孔フィルムとしても展開し、適用分野の裾野を広げたい考えだ。