2013/04/01 ニュース
国交省、長野県の36か所を100kWh以上の小水力発電に有望視

 

 
 国土交通省中部地方整備局天竜川上流河川事務所は3月28日、砂防施設を利用した小水力発電の検討を支援する調査結果をまとめた。同事務所独自の取り組みとして、管内147施設を調査・整理した結果をまとめたもの。同事務所は平成23年度から、管内の直轄砂防施設を利用した小水力発電の可能性調査を行ってきており、今回対象となる自治体に報告書を送付した。
 
 この調査は、同事務所所管の砂防堰堤などに発電施設を設置した場合の最大出力と、建設単価(1kWhの発電に必要な建設費用)を机上で算定した。これによると、最大出力100kWh以上を確保できると見られる地点は杉島砂防堰堤(予測最大出力262.7kW)、小黒第1砂防堰堤(300.4kW)など147か所中36か所あった。中でも飯島町の第2砂防堰堤は予測最大出力380.6kWと調査地点でも最大で、1911.0MWhの年間発電量が見込めるとしている。この堰堤の場合3億5500万円(概算)の事業費が必要で、建設単価は186.1円/kWhになると見通している。