大阪ガスとその完全子会社のエナジーバンクジャパン、日立キャピタル、鴻池組は7月1日、長浜市高月町の2か所で建設していた小水力発電設備が竣工し、稼働したと発表した。4社が共同で、湖北土地改良区が管理する中央幹線用水路の5号・10号落差工で建設していたもので、出力はそれぞれ15kW、10kWとなっている。
この事業は、滋賀県の「滋賀県再生可能エネルギー振興戦略プラン」に含まれる、農山村の地域資源を活用したエネルギー創出プロジェクトに沿ったもの。設備はJAGシーベル製の流水式発電装置「スモールハイドロストリーム」で、鴻池組がシステムの設計・施工を担当した。発電事業のスキームはエナジーバンクジャパンが構築し、新設備が発電する電力は20年間、電力会社に売電する。日立キャピタルは設備の保有を通じてこのスキームを活用したファイナンスを提供する。4社は、出力100kW以下の小水力発電で、民間事業者がFIT制度を利用した事業を行うのは今回が国内初の案件だとしている。