東芝は7月3日、北海道釧路市・白糠町で今年度から5年間、水素の製造～利用までのサプライチェーンを構築する実証実験を行うと発表した。釧路市と白糠町の協力を得て実施する。実験では、白糠町の庶路ダムに小水力発電所を建設し、同発電所の電気で水電解水素製造装置を稼働させ、水素を製造する。製造した水素はトレーラーで貯蔵・運搬し、酪農家・温水プールなどの施設に設置される燃料電池や、燃料電池自動車の燃料に利用する。

 

　この実証実験は、環境省が公募した「平成27年度地域連携・低炭素水素技術実証事業」に、同社の提案「小水力由来の再エネ水素の導入拡大と北海道の地域特性に適した水素活用モデルの構築実証」が採択され、行われるもの。同社は、再生可能エネルギー資源が豊富な北海道は、CO2フリーの水素サプライチェーン構築に適した地域だと考え、北海道を実験地域に選択した。