外務省は3月25日、卜部敏直・駐フィリピン大使とアルバート・デル・ロサリオ・フィリピン外務大臣が、限度額10億4000万円の環境・気候変動対策無償資金協力2案件に関する交換公文に署名したと発表した。
対象となるのはイサベラ州小水力発電計画(対象額1億4700万円)、イフガオ州小水力発電計画(8億9300万円)。イサベラ州小水力発電計画は、主要農村部のイサベラ州の灌漑地域で45kW程度の小水力発電所を整備するもの。イフガオ州小水力発電計画は、豊富な水資源と落差の大きい地形が多く存在するイフガオ州で出力820kW程度の小水力発電所を整備する。両案件は、小水力発電分野で優れている日本企業の技術・製品を供与し、フィリピンのエネルギー源多様化の政策支援を図る。この資金協力は、平成25年以降の気候変動対策に関する途上国支援の一環として実施する。フィリピンでは、水力発電は全体の電力供給の16%を賄い、再生可能エネルギーでは地熱発電と並ぶ主要電源となっている。