環境省は9月8日、望月義夫環境相が小渕優子経産相に、東由利原風力発電事業の環境影響評価準備書に対する大臣意見を提出したと発表した。同事業はユーラスエナジーホールディングスが秋田県由利本荘市で実施を予定しており、希少な水生生物への影響を回避・低減する環境保全措置の実施などを求めている。
同事業は、同市の鮎川、矢島地区に総出力3万9000kW(3000kW型機×13基)の風力発電設備を建設するもの。準備書は5月1日~6月2日に縦覧され、期間中に住民意見は寄せられなかった。ただし秋田県知事意見が9月5日に提出され、今回の動きはこれに続くものとなる。大臣意見では、▽民家周辺で工事用車両の騒音を予測・評価し、必要な環境保全措置を講ずること、▽周辺に生息する鳥類を保護するため、必要な場合は風力発電設備の配置や構造の変更などを検討・実施すること、▽希少な水生生物への環境影響を回避・低減するため、沈砂池の配置や濁水処理など環境保全措置を講ずること、▽風力発電設備の色彩、明度は、自然景観と調和した景観となるよう配慮すること、などを求めた。