日立ハイテクノロジーズは9月2日、スイスの発電事業会社Etrion Corporationと共同で、三井住友信託銀行とプロジェクト・ファイナンス契約を締結したと発表した。この契約で事業資金を調達し、国内の2か所で合計出力34MWの大規模太陽光発電設備を共同開発する。

 

　開発するのは、岩手県雫石町に建設する通称「雫石プロジェクト」と茨城県水戸市の「水戸プロジェクト」。雫石プロジェクトの設備出力は24.7MW、年間発電量約25.6GWhと見込まれている。10月に着工し、平成28年末までに操業を開始する。発電する電力は東北電力に40円/kWhで売電する。一方、水戸プロジェクトの設備出力は9.3MW、年間発電量は約10.3GWhの予定で、9月に着工する。平成27年末までに操業を開始し、発電する電力は東京電力に40円/kWhで売電する。両社は、平成24年に国内の太陽光発電共同事業の立ち上げで開発協定を結んでおり、今回の共同開発はその一環とされる。両プロジェクトの総事業費は、80％を三井住友信託からのプロジェクト・ファイナンス（18年償還）で調達する。残り20％はEtrionがその約87％、日立ハイテクが約13％をそれぞれ出資する。