スチールプランテック(横浜市)は8月1日、インドの国営製鉄企業Rashtriya Ispat Nigam Limited(RINL)向けに行っていた焼結クーラー・排熱回収設備を竣工したと発表した。同設備は、粉状の鉄鉱石を焼結・冷却する工程で排出される顕熱を排熱回収ボイラーで回収し、その蒸気を利用して蒸気タービンで発電する。発電量は、同製鉄所全体の消費電力(約280MW)の約6%をまかなえる。インド向けとしては初の導入だという。
この設備は、製鉄プロセスでの省エネルギー・CO2削減などのため、RINLのVIZAG製鉄所(アンドラ・プラディッシュ州ビシャカパトナム)にある2系列の焼結設備に設置された。設備導入の効果は、想定省エネルギー量が年間約3万4000toe(原油換算)、想定温室効果ガス排出削減効果は年間約10万4000t(炭酸ガス換算)に上ると試算される。回収した排熱は焼結鉱生産の熱源にも再利用でき、焼結機の生産性向上にもつながる。同社は、新エネルギー・産業技術総合開発機構の委託で、「国際エネルギー消費効率化等モデル事業」として施工していた。