関西電力、大阪市立大学、総合設備コンサルタント、中央復建コンサルタンツの4者は、下水熱が熱源の業務用ヒートポンプ給湯・暖房システム(出力30kW~500kW)を開発した。新エネルギー・産業技術総合開発機構から「都市域における下水管路網を活用した下水熱利用・熱融通技術」の研究開発を受託し、平成22年から実用化の研究を進めていたもの。
開発したのは、都市部の下水管路を流れる未処理下水を熱源としたヒートポンプシステム。未処理下水を使う場合、下水中の夾雑物などを取り除く必要があるため、マンホール内の下水管下部にスクリーンを設置。未処理下水でも熱交換器に送れるようにした。この熱交換器も従来機種に比べ総合効率は約2倍となり、給湯・暖房のランニングコストを7割程度削減できるとしている。関西電力は低コスト等のメリットを前面に打ち出し、ホテル、病院や福祉・温浴施設などにシステムを売り込んでいく方針。