2013/01/21 ニュース
「エネルギーのベストミックス」を掲げる長野県のリーダーカンパニー サンリン株式会社 代表取締役社長 柳澤勝久さん

 石油・LPガスを中心に販売から輸送、工事に至るまで、時代のニーズに合わせ、常にエネルギーの安定供給に努めてきた長野県を代表するリーダーカンパニー『サンリン株式会社』。代表取締役社長である柳澤勝久さんに聞いた。

 

ー地球環境及びエネルギー供給に対する理念・方針をお聞かせください。

 サンリンは創業以来、エネルギー供給のプロとして、常に地球環境の保全を重視してきました。森林保護の観点から、薪炭ではない煉炭・豆炭の製造・販売から始まり、多様化するエネルギー供給のニーズに合わせ、石油・LPガスへと時代と共に変化してきました。

 クリーンかつ安全で便利なエネルギーを安く安定的に供給しながら、環境負荷の低いエネルギーの普及推進とエネルギー利用の高効率化を促進することが、当社グループに課せられた社会的な使命であると認識しています。

 

ー現在行っている事業活動についてお聞かせください。

 私たちは全国に先駆け、平成10年の2月から『バルク供給』を開始しています。現在サンリンでは家庭用、業務用合わせて全体の70%以上がこのシステムを利用しており、全国トップクラスのバルク貯槽設置数を誇っています。バルク供給の大きな利点はその安定性にあります。一般家庭や工場などに設置したバルク貯槽に、バルクローリー車を使って直接LPガスを充てんするというものなのですが、シリンダー配送方式と比べ搬送重量も少なく非常に効率的と言えます。この実績とノウハウを活かし、地域貢献の一環として県下初の災害対策用バルク貯槽を県内の高齢者向けケア施設5ヶ所に設置しました。

 今後課題となるのが、バルク貯槽再検査問題である。製造後20年経過時検査の期限が迫って来ている。当社とすれば安全で安価な再検査方法ができることを期待する。特に設置現場での再検査ができれば将来バルク供給の増加が見込めると考える。

 また、同時に重要な位置づけをしているのが、LPガスを個別容器方式ではなく小規模な導管によって1つの団地に集団供給する簡易ガス事業。いわゆる「ミニ都市ガス」ですね。こうした小規模な地域コミュニティに密着したエネルギー供給のシステムづくりが、今、重要性を増していると感じています。

 

ー今後の地域社会及び環境に対するビジョンをお聞かせください。

 昨年の震災を受けLPガスは「安全で災害に強いエネルギー源」として評価が高まっています。これは都市ガス型供給システムが震災で遮断されたことで供給がストップしてしまったのに対し、自由度の高さと復旧の早さ、搬送のしやすさなどが信頼を勝ちとった結果だと思います。このLPガスに対する国民的期待と、深刻化する地球温暖化問題改善に向けた環境保全の重要性が増す中で、当社は環境に配慮した「エネルギーのベストミックス」を掲げています。

 ベストミックスとは「適材適所なエネルギーの使い分け」であり、安心安全なLPガスと、太陽光発電や燃料電池などの再生可能な自然エネルギーとのミックスが、様々な面で真のベストミックスと言えます。

 今後も暮らしのパートナーであり地域に選択される企業として、安全、安定、安価なエネルギー供給を進めていきます。