太陽光パネルの設置者(発電事業者)・施工事業者・メーカーの共存を目的とした太陽光発電システムの点検・検査などを行う第三者機関である、一般財団法人「太陽光発電システム鑑定協会」(東京都千代田区)は、2012年10月から太陽光発電システムの検査サービスを本格的に開始した。今まで発見が困難だった太陽光パネルの不具合を自動検出する装置を使用することで、「短時間」「低料金」で検査サービスを提供する。
当協会の提供する検査サービスでは、太陽電池アレイの不具合を自動検出する装置「SOKODES(ソコデス)」を使用。今までは、太陽光パネル単位での障害箇所の特定はむずかしく、メンテナンス上の課題となっていたが、「SOKODES」は、複数の太陽光パネルの電気抵抗を同時計測し、配線の接続不良などを即座に検知、障害箇所を特定することができ、検査時間の短縮、低価格化を可能にした。検査費用は、一般住宅の場合、会員は2万円、非会員は3万円。来年2013年2月25日までは、会員15,000円、非会員20,000円の特別価格にて提供している。
なお、ある機関が調査した結果、「5年間で約30%の不具合」が発生しているとされているが、それにもかかわらず、太陽光発電システムの検査やメンテナンスの重要性が認知されていない。また、太陽光発電システムには可動部がなく、故障があっても異常音が出ないため発見されない。さらに、電圧・電流を測定しただけでは故障や不具合箇所の特定はできないので、定期検査やメンテナンスが行われないことが多い。そこで、当協会では、太陽光パネルの初期不良や配線・断線などの施工ミスなどを発見する「竣工時検査」、不具合を早期に発見する「定期検査」、そして、経年劣化や外的要因の変化などがチェックできる「定期検査時のデータ保管」を提案している。