2013/09/24 ニュース
重工、燃料電池-マイクロガスタービンで運転時間4000時間を達成
 三菱重工業は9月20日、東京ガス・千住テクノステーション(東京都荒川区)に設置した固体酸化物型燃料電池(SOFC)とマイクロガスタービン(MGT)を組み合わせた加圧型ハイブリッドシステムで、連続運転時間が4000時間を超えたと発表した。発電端効率50.2%-LHV、発電端出力206kW-ACを達成しており、同社は今後安全性性能試験を実施し、業務用ハイブリッドシステムの開発につなげるとしている。
 
 今回実証運転を行ったシステムは、長崎造船所で平成20年度から開発されてきたもの。都市ガスをSOFCに注入し、燃料の化学エネルギーを電力に変換。残った燃料をMGTの発電に供する。MGTの高温排気を熱供給に再利用することもできる。作動原理は、MGTのコンプレッサーで昇圧した空気をSOFCに供給し、酸化剤として利用した後、高温排気をMGTに送り込み、熱・圧力を残燃料とともに発電に利用する。今回のシステム化に当たり、同社はSOFCセルスタックの性能を向上させて出力密度を増加し、システム系統も簡素化することで。省スペース化も図っている。実証運転では、夏場のピーク時でも安定した運転状況を確認したという。