パナソニックは国内外で燃料電池・蓄電関連の取り組みを強化する。まず国内向けでは、エコソリューションズ社が太陽光発電システムや家庭用燃料電池システムなどと連携できる停電時の出力100/200Vタイプ「創蓄連携システム」を住宅向けに開発。9月20日から受注活動を開始する。100/200Vタイプと100Vタイプがあり、定格入出力電力は充電時が1.5kW、放電時が2.0kW。同システムは停電時もエネファームを運転でき、発電した電力や給湯の使用が可能(100/200V出力タイプ)。また、太陽光発電システムで発電した電力を使いながら短時間で充電でき、長期の停電時でも安心して使用できるという。さらに、設定済みの照明器具などの機器に自動で電力を供給できる。
一方海外向けでは、ドイツのボイラーメーカーであるフィスマングループと、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム(写真、右部分が燃料電池ユニット)を共同開発。平成23年から共同開発していたもので、今年から出荷を開始、平成26年4月より欧州で発売する。同社の製造工程にフィスマングループの蓄熱機器技術を取り入れ、総合効率90%を達成しているという。発電効率37%(LHV)、熱回収効率53%(同)で、ドイツで一般的な地下室、ユーティリティールームなど屋内の設置に適している。専用アプリケーションで、スマートフォンなどのモバイル端末から操作、発電状況・メンテナンス情報などの確認ができる。同社は燃料電池ユニットを、フィスマングループは貯湯タンク、バックアップボイラーユニットをそれぞれ開発・製造し、欧州で家庭用固体高分子形燃料電池システムとしては初の一般向け発売となる。