日立造船はみずほ銀行と共同で、環境省の「平成25年度二国間オフセット・クレジット制度の構築に係る実現可能性等調査」の事業提案を行い、このほど採択された。ミャンマーとインドネシアの両国で、太陽光発電設備とディーゼルエンジンを組み合わせたハイブリッド発電システムを導入するもので、環境省から同事業を受託した地球環境センターが公募していた。
今回の案件では、主提案者のみずほ銀行と共同実施者の日立造船が両国でハイブリッド発電システムを用いる電力供給事業のため事業化調査と必要な検討を行う。主な調査内容は、▽ミャンマーで同システムを独立電源に用いる可能性を調べ、事業性評価と資金・工事の計画、プロジェクト運営計画などで課題抽出やMRV方法論を構築する、▽インドネシアで昨年度ニアス島で行った同種の調査結果をもとに、プロジェクトの実施地点を確定し、設備仕様や投資コストの回収計画など検討する、などを実施する。日立造船が提案する発電システムでは、太陽光発電での発電相当量とディーゼルエンジンの発電効率向上分の化石燃料消費が抑えられ、燃料消費を抑制した分のCO2排出量を導入の際の排出削減効果とみなせるという。また、太陽光発電の出力変動分を低負荷対応ディーゼルエンジンで補う発電最適化と出力平準化を行うことで、蓄電池の使用が減らせるほか、建設・燃料のコストをミニマイズできるという。