2019/05/17 ニュース
廃プラ発電設備の復旧投資などで最終減益 サニックス

 サニックスが5月14日に発表した2019年3月期連結決算によると、同期の売上高は507億1900万円(前期比1.5%増)、営業利益は12億2400万円(1.7%減)、経常利益は11億8200万円(16%増)、当期利益は2億4000万円(79.6%減)と大幅な最終減益となった。主要4事業中、(ソーラー・エンジニアリング(SE)事業部門の売上高は144億2700万円(19.3%減)、営業利益は12億400万円(27.8%減)と減収減益だった。太陽光発電システムの請負施工やメンテナンス業務、土地付き発電設備の販売などを推進したが、設備価格低下の影響などで減収幅が大きくなった。また、自社製パワーコンディショナーに係る棚卸資産で、収益性の低下を見越した評価損を1億5200万円計上したことも影響した。環境資源開発事業部門は売上高236億1200万円(8.5%増)、営業利益8億3600万円(14%減)と減益に終わった。廃プラスチックを燃料に発電する、苫小牧発電所が地震の影響で停止したことが減収要因となったが、新電力事業の取り扱い高が拡大した。売電収入は4.6%増と増加したほか、電力調達コストの安定化策で採算性が向上した。今期は、SE事業部門は売電価格の低下(今年度は14円/kWh)など、市場環境の変化を背景に減収を見込む。その中でもメンテナンス業務や、土地付き発電設備の販売に注力する。環境資源開発事業は、プラスチック燃料の精査を進め、利益率と効率性を改善して苫小牧発電所の安定稼動につなげる。また、新たにエネルギー事業本部を新設し、業務提携で新電力事業を拡大する一方、その他エネルギー関連事業の開発にも注力するという。今期は全社で売上高509億円(0.4%増)、営業利益19億1000万円(55.9%増)、経常利益18億1000万円(53%増)、当期利益13億7000万円(470.5%増)と、大幅な最終増益を見込む。